【教員体験談】教員の初任者研修がきついと感じる方へ

「初任者研修がきつい」

「仕事と研修の両立ができるか不安」

「この研修、本当に意味があるの?」

新任教員の皆さん、このような思いを抱えていませんか?

確かに、初任者研修は大変です。

授業の準備、生徒指導、部活動に加えて、研修のレポート提出や長時間の講義…。

時には「なぜこんなにも大変なんだ」と感じることもあるでしょう。

私も10年前、東京都の公立学校で初任者として同じ道を歩みました。そして今、振り返ってみると、あの研修期間は私の教員人生の基盤を築いた貴重な時間だったのです。

この記事では、初任者研修の実態と課題を明らかにしつつ、研修を乗り越えるための具体的な戦略をお伝えします。

あなたが今、不安や戸惑いを感じているのなら、それはごく自然なことです。

さあ、一緒に初任者研修を乗り越え、教員生活への第一歩を踏み出しましょう!

目次

初任者研修の実態と課題

初任者研修って、そもそも何?

みなさん、「初任者研修」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?何やら大変そう…でも実際どんなものなのか、よくわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。

実は、この初任者研修、新任教員の皆さんが教育現場にスムーズに溶け込み、教員としての力を伸ばすためのとても大切な制度なんです。1988年に始まったこの制度は、今では全国の公立学校で行われています。

研修の目的は主に3つ。

  1. 実践的な指導力の基礎をしっかり作ること
  2. 学校教育のことをもっと深く理解すること
  3. 教職員としての責任感や使命感を育むこと

通常1年間続くこの研修、学校の中で行う「校内研修」と、学校の外で行う「校外研修」の2つがあります。

初任者研修の具体的な内容(東京都の例を中心に)

東京都の初任者研修を例に、具体的な内容を見ていきましょう。

研修センターでの研修(年間10回)

東京都では、水道橋にある教職員研修センターで年間10回の研修が行われます。各回の内容は以下のようになっています。

  • 第1回(春休み中):教育長、指導室長からの講話
  • 第2回(始業式後):授業力向上、個人情報取り扱いについて
  • 第3回(6月頃):水泳指導、AEDと心肺蘇生法
  • 第4回(夏休み前):学級経営、人権教育、いじめ対策
  • 第5回:同期の研究授業見学(道徳)
  • 第6回(2学期中盤):特別支援教育について
  • 第7回:同期の研究授業見学(教科指導)
  • 第8回:同期の研究授業見学
  • 第9回(3学期初め):公開授業・研究授業
  • 第10回(2月末):1年間の振り返り

各回の研修後には、指定された期日までに指導主事宛てにレポートを提出する必要があります。

夏季課題研修

夏休み中には、約40個の研修メニューから6個以上を選択し、参加します。選択の基準としては、以下のようなものが考えられます。

  • 初任者研修として認められるもの
  • 自身の興味・関心に合うもの
  • 日程的に負担の少ないもの

研修内容は多岐にわたり、教科専門の研修だけでなく、老人ホームでのボランティア活動や障害者施設の見学なども含まれます。各研修についてレポートを提出し、単位認定を受けます。

宿泊研修

8月に2泊3日で行われる宿泊研修では、以下のような活動が含まれます。

  • 教科別グループでの自然体験活動
  • 教材研究
  • 体育実技
  • 模擬授業
  • キャンプファイヤー
  • 湖でのボート体験
  • 板書技術の共有
  • 生徒指導についての意見交換
  • グループ別発表

※近年のコロナ禍の影響により、宿泊研修は中止されているようです。

なぜ初任者研修は「きつい」と感じるの?

「へぇ、いろんなことするんだな」と思った方も多いのではないでしょうか。

でも同時に「大変そう…」とも思ったはず。

実際、多くの新任の先生が初任者研修を「きつい」と感じています。

なぜなのでしょうか?

時間的制約

授業準備、部活動指導、生徒指導など、通常の業務に加えて研修に参加し、レポートを作成する必要があります。

レポート作成の負担

各研修後のレポート作成は、時間と労力を要する作業です。管理職からの指導で何度も書き直しを求められることもあります。

学校業務との両立

研修参加のために通常の学校業務をやりくりする必要があり、その調整が難しい場合があります。

こう見ると、確かに「きつい」と感じるのも無理はありませんよね。

初任者研修を乗り越えるための具体的な戦略

さて、初任者研修の実態がわかったところで、「じゃあ、どうやって乗り越えていけばいいの?」というお話をしていきます。

時間管理の達人になろう

まずは、時間管理のコツから。「時間が足りない!」というのは、多くの新任教員が感じる悩みです。

研修と学校業務の両立のコツ

  1. 優先順位をつける:やるべきことリストを作って、緊急度と重要度で分類してみましょう。
  2. スケジュール化する:Googleカレンダーなどを使って、タスクを視覚化するのがおすすめです。
  3. 「ノー」と言える勇気を持つ:初任者は何でもかんでもYesと答えてしまいがちですが、すべてを完璧にこなす必要はありません。時には周りに助けを求めたり、断ることも大切です。

レポート作成のコツ

  1. 先輩にテンプレートを作る:私の場合は過去の研修の記録を先輩に貰って効率良くレポートを作成していました。
  2. メモを取る習慣をつける:研修中にキーワードをメモしておくと、後でレポートを書くときに役立ちます。
  3. チャットGPTの活用:今だったらメモしたものをチャットGPTに投げてレポートを作成することもできると思います。

メンタルヘルスケアの重要性

  1. ストレス解消法を見つける:運動、読書、音楽鑑賞など、自分に合った方法を見つけましょう。
  2. 睡眠時間を確保する:どんなに忙しくても、睡眠は削らないでください。
  3. 同期や先輩に相談する:一人で抱え込まずに、周りの人に相談してみましょう。
  4. 小さな成功を祝う:日々の小さな達成を自分で認めて、モチベーションを保ちましょう。

人間関係構築のコツ

研修を乗り越える上で、人間関係はとても重要です。良好な人間関係は、研修生活を楽しくするだけでなく、将来のキャリアにも影響します。

同期との絆づくり

  1. 積極的にコミュニケーションを取る:研修の合間に雑談したり、連絡先を交換したりしましょう。
  2. 情報共有の場を作る:LINEグループなどで、レポートの書き方や研修の感想を共有するのもいいですね。
  3. 困ったときは助け合う:同期はみんな同じ立場。助けてもらったら、今度は自分が誰かを助ける番です。

先輩教員とのコミュニケーション

  1. 積極的に質問する:先輩の経験から学べることはたくさんあります。遠慮せずに質問しましょう。
  2. 感謝の気持ちを伝える:アドバイスをもらったら、必ず「ありがとうございます」と伝えましょう。
  3. 自分の考えも伝える:ただ聞くだけでなく、自分の意見も述べることで、より深い関係が築けます。

初任者研修は確かに大変ですが、戦略的に行動をしていけば、今後の教員生活をより良くする材料にもなるはずです。

まとめ:初任者研修を前向きに捉えるために

ゆとり転職(まとめ)

初任者研修は、確かに大変です。

この研修期間は、あなたの教員としての基礎を築く大切な時間。

ここで得た経験や学びは、必ずあなたの力になります。

「大変だな」と感じたときは同じように頑張っている仲間がいることを思い出してください。

そして、何より忘れないでほしいのは、あなたが教壇に立つことを選んだ、その初心の気持ち。生徒たちの未来のために、自分にできることは何かを考え続けてください。

皆さんの活躍を、心から応援しています。

ゆとり

今回は以上になります!
ありがとうございました!

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