【高校教師の年収1000万円は可能?】教員から校長までの給料を年代別に徹底解説!

「高校教師って、年収1000万円までいくの?」

私も以前、高校教師として働いていた時、同じような悩みを抱えていました。教師という仕事にやりがいを感じながらも、将来の収入に対する不安は正直ありました。

特に、結婚や子育てを考え始めると、今の収入で将来も大丈夫なのか、気になり始めますよね。

実は、高校教師の年収は、多くの人が思っているよりも複雑な仕組みになっています。基本給に加えて、様々な手当や昇進による収入アップなど、考慮すべき要素がたくさんあるんです。

そこで今回は、高校教師の年収の実態について、東京都の公立高校教師を例に、徹底的に解説していきます。

✓ 高校教師の基本的な年収はいくらなのか

✓ どうすれば年収1000万円に到達できるのか

✓ 収入アップの具体的な方法は?

現役の教師の方はもちろん、教師を目指している方にも参考になる情報をお伝えしていきます。

この記事を読めば、高校教師の収入の実態がクリアに分かり、自分のキャリアプランを考える上での大きなヒントが得られるはずです。

では、実際に見ていきましょう!

目次

高校教師は年収1000万円に到達するのか?

【結論】高校教師は役職によっては年収1000万円に到達する

東京都の公立高校教師の場合、役職別の年収を全て計算してみました。

教諭月々の給料から、ボーナス(期末・勤勉手当)まで、全ての手当を含めた正確な年収をお伝えします。

高校教師の年収計算式

高校教師の年収は、大きく分けて「毎月の給与」と「ボーナス」で構成されています。

年収 = 毎月の給与(月額支給合計) × 12ヶ月分 + ボーナス(期末・勤勉手当)

それぞれがどのように決まっていくのか詳しく見ていきましょう!

毎月の給与(月額支給合計)

毎月の給与(月額支給合計)= 給料の月額 + 地域手当 + 管理職手当(管理職のみ)

毎月の給与(月額支給合計)は、主に3つの要素で構成されています。

  1. 給料の月額
    • 給料月額(給料表で決まる基本給)
    • 給料の調整額(職務に応じた追加給)
      • 2級:教諭(最大:14400円)
      • 3級:主任教諭(最大:14900円)
      • 4級:主幹教諭(最大:15300円)
      • 5級:副校長(15800円)
      • 6級:校長(17400円)
    • 教職調整額(給料月額の4%)
  2. 地域手当
    • 勤務地域によって支給率が変わる(都内区市町村は20%)※島しょ地域は除く
    • 給料の月額に対して計算
  3. 管理職手当
    • 副校長・校長のみ支給
    • 固定額(副校長:80,700円、校長:104,500円)
ゆとり

その他にも「扶養手当」「住居手当」「通勤手当」「部活動手当」など、生活状況に応じた手当がありますが、今回は計算を簡単にするため、除いて考えていきます!

あさひ

高校教師の給料は職位と号給によって決まっていきます!

給料は、各地方自治体が定める教育職給料表に基づいて決定されます。表には「級(教諭・教頭・校長などの役職)」と「号給(勤務年数など)」があり、級・号給が上がると給料月額も上がります。

今回は東京都を例に教職員給料表を参考に見ていきます!

https://www.saiyou.metro.tokyo.lg.jp/saisin_kyuuryouhyou.html

ボーナス(期末・勤勉手当)の計算式

期末・勤勉手当 =(給料の月額 + 地域手当 + 職務段階別加算額 + 管理職加算額)× 4.65

職務段階別加算額の計算

職務段階別加算額 ={給料の月額 ×(1+地域手当率)}× 職務段階別加算率

  • 校長:15%
  • 副校長:10%
  • 主幹教諭:6%
  • 教諭・主任教諭:3%

管理職加算額の計算

管理職加算額 = 給料月額 × 管理職加算率

  • 校長:20%
  • 副校長:15%
  • その他:なし

リアル計算!東京都の高校教師の年収

新卒教諭からの年収推移

経験年数月額支給合計ボーナス年収
新卒
(教諭2級9号)
275,659円132.2万円約463万円
5年目
(教諭2級29号)
327,778円157.1万円約551万円
10年目
(主任教諭3級9号)
382,392円183.3万円約642万円
15年目
(主任教諭3級29号)
409,301円196.3万円約687万円
20年目
(主幹教諭4級33号)
451,714円222.2万円約764万円

※上記は東京都の場合(地域手当20%)の金額
※扶養手当、住居手当、通勤手当、部活動手当は含まず

年齢別の年収内訳

新卒(教諭2級9号)

項目金額
給料月額210,400円
給料の調整額10,900円
教職調整額8,416円
地域手当(20%)45,943円
月額支給合計275,659円
ボーナス(年間)約132.2万円
年収約463万円

5年目(教諭2級29号)

項目金額
給料月額251,200円
給料の調整額11,900円
教職調整額10,048円
地域手当(20%)54,630円
月額支給合計327,778円
ボーナス(年間)約157.1万円
年収約551万円

10年目(主任教諭3級9号)

項目金額
給料月額294,000円
給料の調整額12,900円
教職調整額11,760円
地域手当(20%)63,732円
月額支給合計382,392円
ボーナス(年間)約183.3万円
年収約642万円

15年目(主任教諭3級29号)

項目金額
給料月額314,600円
給料の調整額13,900円
教職調整額12,584円
地域手当(20%)68,217円
月額支給合計409,301円
ボーナス(年間)約196.3万円
年収約687万円

20年目(主幹教諭4級33号)

項目金額
給料月額348,200円
給料の調整額14,300円
教職調整額13,928円
地域手当(20%)75,286円
月額支給合計451,714円
ボーナス(年間)約222.2万円
年収764万円

一般的な昇進時期

職位一般的な昇進時期早期昇進
教諭(2級)新卒〜10年目新卒〜8年目
主任教諭(3級)11年目〜20年目9年目〜12年目
主幹教諭(4級)21年目〜13年目〜
副校長(5級)50歳前後40歳前後
校長(6級)55歳前後45歳前後

職位ごとに年収1000万年が可能かどうか

教諭(2級)は年収1000万円に到達しない

項目金額
給料月額386,900円
給料の調整額14,400円
教職調整額15,476円
地域手当83,355円
月額支給合計500,131円
期末・勤勉手当239.5万円
年収合計約840万円
1000万円到達×

主任教諭(3級)は年収1000万円に到達しない

項目金額
給料月額422,500円
給料の調整額14,900円
教職調整額16,900円
地域手当90,860円
月額支給合計545,160円
期末・勤勉手当261.2万円
年収合計約915万円
1000万円到達×

主幹教諭(4級)は年収1000万円に到達しない

項目金額
給料月額449,300円
給料の調整額15,300円
教職調整額17,972円
地域手当96,514円
月額支給合計579,086円
期末・勤勉手当284.6万円
年収合計約977万円
1000万円到達×

副校長(5級)は年収1000万円に到達する

項目金額
給料月額477,500円
給料の調整額15,800円
管理職手当80,700円
地域手当114,800円
月額支給合計688,800円
期末・勤勉手当347.1万円
年収合計約1,173万円
1000万円到達

校長(6級)は年収1000万円に到達する

項目金額
給料月額506,100円
給料の調整額17,400円
管理職手当104,500円
地域手当125,600円
月額支給合計753,600円
期末・勤勉手当389.8万円
年収合計約1,294万円
1000万円到達

昇進の仕組み~高校教師が高い年収を目指すには~

主任教諭への道

▼必要な条件
・教諭経験10年以上が目安
・選考試験に合格する必要あり
・学校からの推薦が必要

主幹教諭を目指すなら

▼必要な条件
・主任教諭経験が必要
・より難しい選考試験あり
・学校運営への関与が求められる

管理職(副校長・校長)への道

▼必要な条件
・管理職選考試験の合格が必須
・教育行政や学校運営の知識が必要
・リーダーシップスキルが重要
・ポジションが空く

まとめ:高校教師は職位によって年収1000万円が可能

ゆとり転職(まとめ)

教諭・主任教諭・主幹教諭は年収1000万円に到達しない

【結論】年収1000万円には到達できません

▼到達できる年収の上限
・一般教諭(2級):約840万円
・主任教諭(3級):約915万円
・主幹教諭(4級):約977万円

▼昇給の特徴
・毎年の昇給はあるが、上限あり
・役職手当がないため、収入に限界がある

管理職は年収1000万円に到達する

【結論】年収1000万円に到達できます

▼副校長の年収:約1,173万円
・管理職手当が加算
・職務段階別加算額が10%
・管理職加算額が15%

▼校長の年収:約1,294万円
・管理職手当が副校長より高額
・職務段階別加算額が15%
・管理職加算額が20%

1000万円到達までの具体的な道のり

一般的な昇進ルート

▼キャリアパターン
・教諭:新卒〜10年目
・主任教諭:11年目〜20年目
・主幹教諭:21年目〜
・副校長:50歳前後
・校長:55歳前後

▼1000万円到達
・副校長昇進時(50歳前後)に到達
・教職経験約25〜30年必要

早期昇進ルート

▼キャリアパターン
・教諭:新卒〜8年目
・主任教諭:9年目〜12年目
・主幹教諭:13年目〜
・副校長:40歳前後
・校長:45歳前後

▼1000万円到達
・40代前半で到達可能
・教職経験約15〜20年で到達

高校教師が年収1000万円到達のために

  1. 管理職昇進が必須
    ・副校長以上で確実に到達
    ・早期昇進が有利
  2. 地域選択も重要
    ・都市部の方が有利
    ・地域手当の違いで年収に大きな差
  3. 現実的な目標設定を
    ・40代後半〜50代での到達を目指す
    ・早期昇進を目指す
    ・校務分掌で実績を作る
    ・管理職試験の早期準備
  4. 専門性を高める
    ・専修免許状の取得
    ・大学院での研修

今回の記事は以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が、みなさんのキャリアプランを考える上での参考になれば幸いです。

ゆとり

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